年末も差し迫った28日、実家の大掃除とお正月準備のために手伝いに行ってきました。私の実家は門松を手作りしています。その作り方を父から教わったので、自分自身の備忘録にするとともに、紹介したいと思います。
門松とは
門松は、松の字があるように本来松を飾るものなんだそうです。冬でも緑を絶やさない常緑樹の松は、生命力の象徴で、子孫繁栄や不老長寿を願って飾られます。
松の木や竹には神様が宿っていて、年神さまをお迎えするという意味もあります。
門松を作る日
門松はいつ作ったらいいのかご存知でしょうか。一緒に作りながら父が教えてくれました。
「12月29日に作ると二重苦といって縁起が悪い」「12月31日や30日に作ると一夜飾りといって神様をおろそかにしてしまう」といったことから、12月13日以降、28日までに作るのがよいようです。
私の実家の門松の作り方
私の実家では門松を手作りしています。田舎ですので、地元の子供たちも参加して町内会で一斉に作っています。
門松の作り方は地方によって差があっていろいろな作り方がありますが、私の実家の地域での作り方をご紹介します。
竹をきって4つに割る
実家の近くに竹がたくさん生える山があります。毎年春先にはタケノコもとれますし、しいたけの原木を置いていたり、子供のころはカブトムシをとったり、自然豊かな環境です。
その山から竹を切ってきました。根元の方を50センチくらいの長さに切ります。
切った竹を手斧を使って4等分にします。一つの門松につき、4等分した竹を15~18本用意します。門松は対で飾りますから、今回は30本ちょっと用意しました。
古タイヤの周りに竹を並べる
古くからある門松なのに、実は古タイヤを使います。
タイヤの周りにゴムをピッタリ巻き付けて、その隙間に4等分した竹を並べていきます。竹が重ならないようにするのがポイントです。
竹が重なっていると、後で縄で縛った時に縮んでしまうからです。
ぐるりと一周並べました。
縄で縛る
一番下は五周巻いて、結び目を正面に持ってきます。上のほうの縄は三周巻いて、同じように結び目を正面に持ってきます。
この縄を巻く数も、七や五、三などの二で割れない数字が好まれます。
竹を斜めに切る
門松では一番印象的な三本上に立っている竹を作ります。
チョークで斜めに線を引いて、のこぎりできります。この角度はお好みで、ということで、父は大体三〇センチくらいの長さで斜めにするのが、表面がきれいで好きらしいです。
斜めのラインの下側になるところに節を入れるのがポイントです。
こんな風に、竹の表面の下のところに、半月状の隙間ができます。これが笑った顔に見えます。「笑う門には福来る」と言いますから、縁起物の門松にも笑顔が大事です。
三本の竹を立てる
竹の表面をきれいにそろえて、砂を入れた古タイヤの上に竹を立てます。私の実家は九州南部ですから、シラスが比較的簡単に手に入ります。
なので門松にもシラスを使っています。周りをぐるっと並べた竹の三センチほど下までシラスを入れます。
並べた竹が広がらないように、ギュッギュと手で押しながらシラスを入れていきます。
飾り付けて完成
縁起ものですので、松竹梅を飾ります。松も梅も庭に生えています。
見栄えがよさそうな枝を切ってきました。バランスよくシラスにさして、赤い可愛い実がなる南天やクロガネモチの木を飾り付けて完成です。
お正月を迎える準備
10月に収穫したもち米を蒸して、お餅をつきました。みんなで丸く形を整えて、並べます。
大きいお餅と小さいお餅を組み合わせて鏡餅も作ります。新しい年を迎える準備が整いました。
今年は8月にブログを始めて、ブログを通してたくさんの方と知り合うことができました。お若い方のブログも同年代の方のブログも、どれも大変面白くて、毎回楽しみにさせていただいています。
ブログを書くという趣味を持てたことは、ただ漫然と過ごしていた生活に張りが出ました。少しでですがコメントをいただいてコミュニケーションをとっていただいた方もいて、とても楽しい1年だったと思います。
また来年も楽しくブログを書いていけたらいいなと思います。
それでは皆さま、良い年をお迎えください。