スーパーばあちゃんと2歳児のじいちゃんの話

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」

 

昨日は、敬老の日でした。今日は今週のお題に沿って書いてみたいと思います。

ばあちゃんの話

私のばあちゃんは、おととしの7月に亡くなりました。91歳でした。

亡くなる7年前に脳梗塞で倒れ、救急車で運ばれました。それ以来1度も自分の足で歩くことができないまま亡くなりました。

脳梗塞が原因で認知症になり、夜中に突然叫んだり、暴れたりして、さらに白血病も見つかり、たくさんの薬を飲んだり、導尿が痛かったり。

亡くなる直前は、どんなに点滴をしても体がもう吸収しなくなっていて、ひどい貧血状態でした。

ばあちゃんにとっては、辛い闘病生活だっただろうなと思います。

 

認知症でしたが、初孫の私のことは覚えていてくれました。

お小遣いやお菓子を渡したいけど、入院しているのでお金など持っていませんから、

「おとーさん(祖父のこと)お小遣いをあげんね」

とじいちゃんに言ったりしてました。

 

遺影の中のばあちゃん

 

お葬式のとき、遺影に使うばーちゃんの写真を探していました。

農家の出で、それほど裕福でないばーちゃんには、若いころの写真なんてなくて、私がよく知っているばーちゃんの写真だけでした。

選んだ遺影用の写真は、じいちゃんの米寿のお祝いの時のもので、ばあちゃんがお気に入りの緑の着物を着て、きれいにお化粧をしていました。

 

 

私が覚えているばあちゃんの姿は、すでに遺影の写真の中のばあちゃんの姿でした。

遺影の写真は85歳。私の記憶にある一番最初のばあちゃんの姿は50代。

 

「50代のころからずーっと変わらずばあちゃんだったんだな。」

そんなことを黒い額縁に収まった遺影を見ながら思っていました。

 

スーパーばあちゃん

 

ばあちゃんは、スーパーばあちゃんでした。

 

牛を飼っていましたので、家の中にハエが入ってくることがありました。普通はハエタタキで、たたくんでしょうけど、ばあちゃんは違います。

飛んでいるハエを手でハシッと捕まえて、手の中でコロコロ転がして、ポイっと捨てます。ハエは気絶しているだけです。つぶれてない。だから、しばらくしたら起きて飛んでいくんですけど。

 

ばあちゃんは、柿が大好きでした。

柿の木を庭に植えていて、毎年この時期になると青い硬い実が、だんだんオレンジ色に熟し始めるころです。

まだ青い硬い小さな実をもいで、手でパキッと二つに割るんです。手で。

「まだ熟しとらんねー」と残念そうにする。

青くて硬いんだから、まだまだなんです。でもばあちゃんは気にせずかじる。

 

朝は5時半には起きて、牛の世話をして、田んぼ、畑、草むしり。夜11時過ぎまで牛のお世話。好きなことは草むしり。

 

本当に働き者のばあちゃんでした。

 

じいちゃんの話

 

じいちゃんは今96歳。元気いっぱいです。

認知症なので、頭の中は2歳くらいです。

 

朝9時過ぎにデイサービスのお迎えがきます。

「いってきまーす」

と大きな声で叫んで、出かけていきます。

 

夕方4時過ぎに帰ってくると

「たらいまー」

と大きな声で叫びます。耳が遠いんです。

デイサービスで作った不思議な形の折り紙をベッドの脇に飾ります。

何を折ったのかは本人にもわかりません。

 

総入れ歯ですが、ご飯をもりもり食べます。ごはんが好き。

魚も好き。お箸を上手に使って骨をよけて食べます。

 

ご飯を食べたら、テレビを見ます。音量は60くらい

すごいです。道路むかいの畑の向こうまで音が聞こえてくるくらい。

Eテレを見ています。幼児ですから。

お相撲も見ます。

 

しばらくテレビを見ると、大音量の中でも、すやすや寝ます。

指には天井からぶら下がっている蛍光灯のひもを巻き付けて。

意味不明です。

 

ばあちゃんが亡くなったのはわかっているようです。

朝晩必ず、仏壇にお線香をあげてお祈りします。

 半分に折ったお線香をぴっちり揃えて、香炉に並べます。

ぴっちり揃ってないと気持ちが悪いので、火をつけてないお線香でちょいちょいやって揃えます。

 

 しばらく前まで、3歳児くらいって言われてました。今は2歳児です。

睡眠時間で考えると1歳児かもしれません。

 

人間は年をとれば、頭の中は子供に返っていくんです。

じいちゃんの命のカウントダウンのような気がして、とても切ない。

このカウントダウンを止めるすべはありません。

 

私にできることは、少しでも多くの時間をじいちゃんと過ごすこと。

 

今から、じいちゃんに会いに、ばあちゃんの墓参りに行ってきます。

 

 ここまで読んでいただいてありがとうございました。